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投資信託選びの参考に!資産運用会社を純資産総額でランキング(資産形成イロハのイ)

記事公開日 2022/11/16 15:00 最終更新日 2023/9/29 16:00 経済・ビジネス コラム・インタビュー 投資信託 資産形成イロハのイ 金融コラム

(初回公開日2021年9月10日18:00)

【QUICK Money World 辰巳 華世】投資信託に注目が集まっています。少額投資非課税制度(NISA)と個人型確定拠出年金(​iDeCo、イデコ)を活用する人が増えており、投資信託の需要が高まっているからです。投資信託を選ぶ時、人気の投資信託の中から探す方法もありますが、投資信託を運用する資産運用会社に注目し、そこが運用する投資信託の中から選んでいくという方法もあります。今回は、投資信託を運用する資産運用会社に着目し、資産運用会社の基本的な説明から、資産運用会社の違い、国内資産運用会社の取り扱い純資産総額トップ10を紹介します。投資信託運用の参考にしてください。

資産運用会社とは

資産運用会社とは、投資信託の運用を専門とする会社です。「○○アセットマネジメント」や、「○○投信」と名乗る会社が多いです。

投資信託とは、投資家から集めた資金を一つの大きな資金としてまとめ、資金運用の専門家が株式や債券などに投資を行い、得た利益を投資家それぞれの投資額に応じて分配する商品です。この運用をする専門家が資産運用会社になります。

投資信託を運用するうえで、資産運用会社はなくてはならない存在ですが、投資家にとっては直接触れる機会がないので馴染みが薄い存在かもしれません。投資信託の運用は、「販売会社」、「(資産)運用会社(アセットマネジメント)」、「受託銀行(信託銀行)」が必要で3機関がそれぞれ役割を分担して運用しています。

投資信託は、運用会社で作られます。作られた投信は、証券会社や銀行などの販売会社を通じて販売され、投資家から資金を集めます。資金は一つにまとめられ、資産管理を専門とする受託銀行(信託銀行)に保管します。運用会社は、投資家から集めた資金を運用する会社です。運用会社は投資運用の指示を出し、受託銀行(信託銀行)が投資をし、管理します。

投資家は、販売会社となる証券会社や銀行などを経由して、投資信託の売買・取引をするので、資産運用会社は投資家と直接接することはありません。販売会社は「小売店」、運用会社は「工場」「メーカー(製造会社)」、受託銀行(信託銀行)は「倉庫」と考えると分かりやすいと思います。

出所:投資信託協会

資産運用会社の仕事は運用から情報提供まで多岐に渡ります。投資家から預かった資金をファンドマネージャーが中心となり運用します。社内には、上場企業など投資先を調査し、分析する専門家(アナリスト)もいます。社内で集めた投資情報を元に、ファンドマネージャーが、ファンドの目的に沿った投資判断のもと運用していきます。

また、投資信託を購入した投資家向けの運用レポートなどを準備するのも資産運用会社の仕事の一つです。運用会社のホームページなどを見ると、マーケットや経済見通しなどのレポートを提供している会社もあります。自社の運用する投資信託の説明などもありますので参考に見てください。

日系・外資系の資産運用会社の違い

資産運用会社は、大きく分けると2種類、日系と外資系とに分けることができます。さらに日系の資産運用会社では、証券会社や銀行、保険関連の企業グループ会社とグループ傘下ではないいわゆる独立系と呼ばれるものに分けることができます。

グループ傘下では、例えば、野村アセットマネジメント、大和アセットマネジメント、三井住友アセットマネジメントなど聞いたことがある名前が多いと思います。独立系では、例えば「さわかみ投信」や「ひふみ投信」など、有名なファンドマネージャーが立ち上げた会社があります。

一方、外資系は、ブラックロック、バンガードグループ、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズなどがあります。世界中に拠点を置く資産運用会社で、資産運用額も大きくグローバルな投資に強い特徴があります。例えば、フィディリティ投信やアライアンスバーンスタインなどは、各国に在籍する運用プロフェッショナルが世界中の投資対象を訪問し、分析調査していることが強みの一つです。

国内資産運用会社の純資産総額(投資信託の残高)ランキングTOP10

国内公募の追加型株式投信(上場投資信託=ETF=を除く)の純資産総額(残高)を運用会社別に集計したランキング以下となります。

順位 運用会社名 特徴 残高(億円)
1位 三菱UFJ国際投信 三菱UFJグループ。「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が残高1兆6000億円を突破 107,017
2位 野村アセットマネジメント 野村HDグループ。ETFでは運用残高は国内首位、世界6位 105,965
3位 アセットマネジメマネジメントOne みずほグループと大手保険の第一生命グループで、販売力に強み。「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:未来の世界(ESG)>」が主力ファンド 84,072
4位 大和アセットマネジメント 大和証券グループ。「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」が人気 80,873
5位 三井住友DSアセットマネジメント 三井住友グループと大和証券グループの共同出資会社。「グローバルAIファンド」などテーマ型ファンドに注目 61,000
6位 三井住友トラスト・アセットマネジメント 三井住友トラスト・ホールディングス傘下で三井住友信託銀行の資産運用部門と統合。「次世代通信関連 世界株式戦略ファンド」が人気 58,119
7位 日興アセットマネジメント 三井住友トラストグループ。「グローバル・ロボティクス株式ファンド」など注目投信が多数 53,041
8位 フィデリティ投信 世界中で事業を展開し、各国での投資対象への調査分析力が強み。国内での外資系運用会社でトップ 35,800
9位 アライアンス・バーンスタイン 世界中に拠点を持つ外資系運用会社。「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」為替ヘッジの有無や決算頻度が異なる4本のシリーズがあり、毎月決算・為替ヘッジ無しの「Dコース」の残高は1兆8000億円を突破 33,261
10位 ニッセイアセットマネジメント 日本生命グループ。「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」が有名 26,816

※ランキングは「QUICK資産運用研究所」の調査(2022 年10月末時点)から引用

ランキングをみると、上位10位に入った日系運用会社はすべて大手金融機関のグループ会社であることがわかります。

まとめ

多くの資産を運用している会社は、人気が高いファンドを運用しており、成果も出していることが多いです。投資信託を選ぶ時、資産運用会社から探して見るのも一つの方法です。参考にしてみてください。

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著者名

QUICK Money World 辰巳 華世

2003年にQUICKに入社後、15年間勤務。約5年にわたり日本経済新聞社、日経QUICKニュース社(NQN)にて記者職に就く。QUICK退社後、フリーランスライターとして2020年より「QUICK Money World」に寄稿。


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