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シャープレシオとは? 投信比較の目安や活用例、注意点を分かりやすく解説!

記事公開日 2023/4/13 17:00 最終更新日 2023/4/13 17:00 経済・ビジネス コラム・インタビュー 市場用語再点検 金融コラム

【QUICK Money World 片岡 奈美】投資にはリスクが付き物ですから、「運用で取ったリスクに見合うリターンを上げたかどうか」はとても重要な観点です。同じ5%の運用成果を得られるのなら、リスクの大きい商品よりはリスクの小さい商品のほうが投資の効率はよいですよね。

この投資効率のよさを数値化して比較できるようにした指標が「シャープレシオ」です。投資信託など金融商品の比較にはよく使われますので、皆さんも耳にされたことがあるかもしれません。今回は、このシャープレシオという指標について、みていきましょう。

◇シャープレシオとは

シャープレシオとは「リスクを冒して運用した結果、リスクを取らなかった場合に比べると、どの程度リターンが上回ったのか」を表す指標です。この指標の値が大きいほど、小さいリスクで大きなリターンを得られた、効率の良い投資だ、運用成績が良い、という判断につながります。

単に何%の運用成果を挙げたかというだけではなく、投資する商品や資産のリスクに見合うリターンを得られているのかを数値化することができるため、金融商品の投資効率を評価する場面でよく使われます。個人投資家の方がよく目にされるのは、投資信託(ファンド)の運用実績の評価の比較などではないでしょうか。

ちなみに、投資におけるリスクとは「損をすること」や「危うさ」ではありません。値上がりすることも値下がりすることも含め、この先どうなるかわからない「リターンの不確実さ」や「リターンの振れ幅」のことを意味しています。

◇シャープレシオの計算方法

シャープレシオの計算式は、以下の通りです。

シャープレシオ=(対象商品のリターン-安全資産の利子率)÷リターンの標準偏差

リターンの標準偏差とは、リターンのブレの大きさを表す数値です。標準偏差が大きいほどリターンのブレ幅が大きく、リスクが高いということになります。安全資産で運用した場合に比べて上回ったリターンを、そのリスク度合いで割ることで算出するシャープレシオを使えば「同じリターンでリスクが低いもの」や「同じリスクを取りつつリターンがより高いもの」を見分けていくことが可能になります。

運用において様々な資産をどのように組み合わせるかを「ポートフォリオ」といいますよね。ご自身のライフスタイルやマネープランなどに合わせた資産配分でポートフォリオを作るのは、なかなか難しいものです。そこで、あらかじめ何らかのポートフォリオが組まれている投資信託を資産運用のひとつの手段として選ぶこともできます。ご自身で組まれたポートフォリオのリスクとリターンのバランスが好ましいものか、どのファンドを選べばリスクとリターンの度合いがニーズに合うのかなどを比較検討する際に、シャープレシオは使えます。

例えば、年間10%のリターンをあげるファンド➀と、5%のリターンをあげるファンド②があるとしましょう。無リスク資産では0.1%しかリターンを得られないとして、それぞれのリターンの変動度合いを踏まえたシャープレシオを比較してみましょう。

実は、ファンド➀は価格のブレが非常に大きく、それなりにリスクをとる必要がある銘柄でした。となると、リターンで比較するとファンド➀の方がよさそうですが、リスクに対する効率の良さから考えるとファンド②の方がよいといえます。できるだけリスクを抑えつつリターンを得たい場合は、このような使い方ができます。

投資信託のパフォーマンスやリスク分析の場面でよく使われるシャープレシオは、一般的な投信では0.5~1.0程度のことが多く、1.0を超えるとリスクに見合うリターンの出せる運用効率の良い投信とされます。なお、シャープレシオは同じ種類の資産で運用する投信を比較するのに適しています。また、リスクにしろリターンにしろ、すべて過去の運用成績を用いて計算する指標なので、将来を予測しているわけではないということにも注意しましょう。

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◇シャープレシオを活用するメリットと注意点

◎シャープレシオのメリット

長期の資産運用においては、単一の資産だけではなく、国内外の株式や債券など、様々な資産を組み合わせてポートフォリオを組むことが重要になってきます。どのような組み合わせをした場合に、リスクの度合いに対するリターンが大きいのか、シャープレシオを使うと同様のポートフォリオや投信などの商品を比較しやすくなります。

先進国株式を対象としたファンドの為替ヘッジありの場合と為替ヘッジなしの場合の運用を例に見てみましょう。QUICKが保有する投信データから、インデックス型とアクティブ型すべて含むファンド全体の過去10年の累積のリスク、リターンを元に平均値をとって計算した結果は以下のようになります。

全ファンド対象の例

どちらがリスクの度合いに対するリターンが大きいといえるでしょうか?為替リスクに対する備えのない「為替ヘッジなし」の方が価格変動のブレ(標準偏差)は大きいのですが、平均してみるとリターンもそれなりに大きく、結果として為替ヘッジを付けなかった方がリスクに対するリターンの度合いは大きかったということがわかります。

上記は先進国株式を対象にするファンド全体のシャープレシオでしたが、これをインデックス型だけに絞るとどうだったのでしょう。日本を除く先進国の株価動向をしめす「MSCIコクサイ」を基準とするインデックス型ファンドの過去10年の累積のリスク、リターンから試算したものと比較すると以下のようになりました。

全ファンドとインデックスの比較

あくまでも過去10年間の累積値で確認した結果であり、シャープレシオの高いものが必ずしも優れているわけではありません。ただ、資産配分の割合を検討したり、似たようなポートフォリオを比較したりする場合には、ひとつの参考として使えるのはないでしょうか。

ここで、シャープレシオを使う際に気を付けておいた方がよいことについて挙げておきます。

◎同じ資産(同じカテゴリー)で比較しよう

皆さんもご周知のとおり、株式と債券のリスクとリターンは全く異なりますし、値動きのパターンも異なります。似たような目的で組まれたポートフォリオや、同じカテゴリーのファンドなどを比較する際に使いましょう。

◎違う通貨建ての比較には向かない

通貨が異なれば、為替の変動リスクも異なります。また、シャープレシオの計算で使う「無リスク資産のリターン」も日本と海外では、まったく水準が異なります。ですから、異なる通貨の商品でシャープレシオを比較する場合は、同じ通貨に換算して計算をする必要があります。

◎比較期間は揃える

比較する期間が異なれば、同じ商品でも値動きが異なります。シャープレシオは過去のデータに基づいて計算するものですから、例えば、リーマン・ショックや欧州債務危機などのような世界的な金融危機が発生した時期を含むか含まないかでリスク・リターンは大きく異なってしまいます。単純に運用成績を比較できなくなってしまうため、同じ期間で比較するようにしましょう。

◎予測は出せない

シャープレシオの値は、過去の一定期間に対するリスクとリターンを表すものです。過去の数値が良くても、未来の運用成績が必ずしも良いとは限らない点は念頭においておきましょう。

◇シャープレシオを活用して、リスクとリターンのバランスを考えよう

大切な資産を運用するのですから、投資はできるだけリスクを抑えつつリターンを得られるに越したことはありません。ある程度のリスクは投資には付き物ですが、ぜひシャープレシオを活用しつつ、ご自身のスタイルにあったリスクとリターンのバランスを考えていけるとよいですよね。過去の実績で将来を予測することはできませんが、これから投資するファンドを比較・検討する際などに、この指標がひとつの参考となってくれることでしょう。

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著者名

QUICK Money World 片岡 奈美


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