【QUICK Money World 岩切 清司】資産形成を学ぶカードゲーム「資産形成王」が今回お呼ばれしたのは都内にあるヒューマンキャンパス高等学校・立川学習センターでした。7月5日、通信制で学ぶ高校3年生の生徒さん約10名が住宅街にある一軒家を改造した教室に集まってくれました。そこで資産形成王を使った「特別授業」を実施しました。将来は専門職に就く生徒さんも輩出している学校で、仕事以外の収入に関する話だったこともあり興味を持って授業に臨んでくれました。
資産形成王とは
このゲームのルールはいたってシンプル。各プレイヤーが自分の手番で引く経済に関する「イベントカード」が起こすさまざまな波乱を乗り越えて、10ターンの間に最も多く資産を増やした人が勝者となります。
増やす対象となる資産は「株式」「投資信託」「現金」の3種類。例えば「株価上昇」のカードを引いたら、手元に株券カードを持っていた場合だとさらに株券を1枚獲得できます。また「バブル崩壊」のカードを引くと手元のカードのうち、参加者全員を対象に、株券を1枚・投資信託を3枚と現金を残して全部没収されるというイベントも発生します。資産形成を孫から祖父母まで一緒に遊んで学ぶをコンセプトにQUICKが開発した金融教育の教材です。
資産の増減に一喜一憂
一回目のゲームでは聞きなれない金融・資産形成に関する言葉に戸惑いながらも徐々にコツをつかみながらターンをこなしていました。「給与」や「ボーナス」といった自分事として得るお金にはなじみがある様子でした。一方で株券や投資信託を持つことで「配当」や「分配金」でも現金が増えることと体感。世の中の経済イベントで全員の資産が減ることも味わったりと、一喜一憂しながらお金や資産が増減する世界を体感してもらいました。
1回目のゲーム終了後の講義では現金、株券、投資信託について、それぞれどういった性質であったり特徴があるのかといったお話をさせてもらいました。お金の変動が発生する株券や投信の話については集中が増して聞いてくれていたことも実感しました。
カードの意味が理解できたところで2回目のゲームがスタート。1回目ではなかなか資産が増えなかった生徒さんも今回は最も資産カードを手にして優勝することができました。
「証券会社ってなんですか?」
今回の授業で「資産形成」は生徒さんたちにどう浸透したのでしょうか。授業の感想を聞いたアンケートでは以下の回答がありました。
- とてもわかりやすく説明してもらったので内容は理解できました。でも実際にやる時までにはもっと勉強しておきたいです
- 一日で完全に理解するのは難しそうだと感じました。改めて後で勉強し大人になったら実行してみたいと思いました
- 興味があった事だったので面白かったです
質疑では「証券会社ってなんですか?」といった質問が出ました。日常の中で耳にしていてもスルーすることはたくさんあります。それでもこういった授業をきっかけに関心を抱いてくれただけでも大きな一歩だと思います。
また、初めて知ったことについてたずねたところ、以下の回答がありました。
- そもそも資産形成という言葉の意味を初めて理解しました
- 投資信託という言葉
- 株券と投資信託の違い
ゲームを通して自然と接するこれらの言葉が生徒さんの中にしっかり残ることも資産形成王の役目の1つ。今回もミッションを達成できました!
お金だけが増えていくリスク
特別授業の実施を要望してくださった同校の先生からは後日、お礼のメールをいただきました。以下はその抜粋になります。
通信制高校なので生徒たちにも日頃からアルバイトをすることで社 |
同校ではクリエイターといった道に進む卒業生も多いようです。自分の働きが収入に直結するだけに、お金への理解度は一段と重要と言えそうです。そのような中で疑似的でありながらも労働による収入だけでなく、「お金にも働いてもらう」を少しでも体感してもらえたようでした。少しでも将来に資する時間になれば幸いです!これからも資産形成王は金融や資産形成の理解促進につながるよう貢献していきます!