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ハリス氏逆転も予断許さず、ハネムーン後の生活苦対策は LA発ニュースを読む

配信ドラマとして初のプライムタイム・エミー賞に輝いたネットフリックスの「ハウス・オブ・カード 野望の階段」。米大統領選がテーマのシーズン3は、インフレ、黒人と中西部の票、外交では中東とロシアなどを取り上げ、候補者の暗殺未遂事件も発生する。配信開始は2016年3月。8年後の現実の世界との類似点が多いのに驚く。米国の大統領選では、いつも激戦州が鍵を握り、経済・雇用政策が争点になる。

ニューヨーク・タイムズ紙とシエナ大学が実施した最新の世論調査が話題を集めた。激戦州のミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニアでハリス副大統領がトランプ前大統領をリードした。いずれもハリス氏の支持率は50%。トランプ氏に4ポイントの差をつけた。「劇的な逆転」とニューヨーク・タイムズは解説。予測サイトのPolymarketでも逆転した。トランプ氏が20ポイント超リードしていたが、12日時点では52%対46%でハリス氏が優勢。激戦州のネバダ州で8ポイントの差をつけた。

投票に大きく影響するとされる経済政策でもハリス氏は優勢。フィナンシャル・タイムズ紙とミシガン大学ロス・スクール・オブ・ビジネスの最新の世論調査で、ハリス氏の経済政策を信頼すると答えた有権者は42%。41%のトランプ氏をわずかにリードした。フィナンシャル・タイムズによると、民主党候補が経済政策でトランプ氏の支持率を上回るのは約1年ぶり。ハリス氏は優勢ながら、有権者が抱える経済問題は依然トランプ氏の恩恵になる可能性があると解説した。

ハリス氏は近く経済政策を公式に発表する予定。現職の副大統領なのでバイデン政権とさほど変わらないとの指摘は少なくない。「もしトラ」から「もしハリ」に。バイデン大統領の選挙戦撤退で状況は劇的に変わったが、予断を許さない。ハリス氏をめぐる報道が非常に多く知名度は急上昇したものの、ハネムーン期間は長く続かない。ハリス氏の公約、特に高い物価対策が支持率を左右する。

米国で暮らしていると生活費高騰を実感する。あらゆるものが高い。ウォルト・ディズニーやマクドナルドの決算は、消費者の限界に直面したことを示した。消費者物価指数(CPI)の伸びはピークから大幅鈍化したが、問題は価格水準にある。家賃、子育て費用、保険代は高止まりし、生活を大きく圧迫する。大学を卒業した子息の就職先がみつからないという話も頻繁に耳にする。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、時給労働者の職探しが突然困難になったと報じた。7月の失業率は前月の4.1%から4.3%に上昇した。ハリス氏は有権者の不満と不安にどう応えるか。9月に予定される候補者討論会で、生活費高騰や雇用減速の責任は現政権にあるとトランプ氏が攻撃するのは間違いない。

 

(このコラムは原則、毎週1回配信します)

福井県出身、慶應義塾大学卒。1985年テレビ東京入社、報道局経済部を経てブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長を歴任。ソニーを経て、現在は米国ロサンゼルスを拠点に海外情報を発信する。 

著者名

松島 新


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