円の売りポジションが徐々に縮小している。米商品先物取引委員会(CFTC)が26日発表した23日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で投機筋(非商業部門)による円の売越幅は2週続けて縮小し、前週比7817枚少ない9万2804枚だった。9月下旬以来、約1カ月ぶりの低水準。
ここにきて似た動きとなっているのが米長期債のポジション。CFTCによると米10年物国債の投機筋の売り越しは4週連続で減少した。米債市場ではショートカバーが続いており、26日には10年債利回りが一時3.05%と、米長期金利が急上昇し始める前の10月初め以来の低水準を付けた。しばらく円の対ドル相場は米長期金利の水準とポジションに左右される局面が続きそうだ。(岩切清司、池谷信久)
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